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【水戸 医療・がん保険 ニュース】岸田内閣発足 茨城県民の声 現場の声聞いて コロナ対策「早く」

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岸田内閣発足 茨城県民の声 現場の声聞いて コロナ対策「早く」
10/5(火) 8:00配信

茨城新聞クロスアイ
家電量販店で岸田文雄首相選出を伝えるテレビを見る来店客=4日午後2時1分、水戸市元吉田町のケーズデンキ水戸本店、吉田雅宏撮影

■県内医療飲食業界 状況逼迫、窮状訴え
自民党総裁の岸田文雄氏が4日、第100代首相に就任した。新型コロナウイルス禍で1年半近く翻弄(ほんろう)されている県内の医療従事者や飲食店関係者は、逼迫(ひっぱく)する医療現場や度重なる営業自粛要請など切実な窮状を訴え、早急な対策の実行を求めていた。

県医師会の鈴木邦彦会長は、緊急事態宣言が解除後も「第6波」の流行が懸念されることから「行動制限の緩和は段階的に、慎重に進めてほしい」と注文する。医療体制の再構築も課題に挙げ「ベッドはあるが、医師や看護師の配置が少ないので入院患者を受けられないという、急性期医療の問題点がはっきりした」と強調。新首相には「現場の声をよく聞き、スピーディーに政策を進めてほしい」と期待した。

小美玉市の県病院協会長、諸岡信裕さん(73)は「感染者が減っているのは、ワクチンの効果とか、衛生管理が進んだとかいわれるが、よく分からない。要因をよく調べて国民に提示してほしい」と述べた。

「安心して医療に従事できる体制を整えて」と話すのは八千代町の看護師、秋葉はついさん(61)。昨春からPCR検査やワクチン接種に関わってきた。当初、マスクなど医療物資が不足。病院は経営が逼迫し、看護師は24時間対応を迫られた。「流行に備えて医療品が安定供給できるようにして」と要望した。

数度の休業や時短を余儀なくされた飲食業界からも、切実な声が相次いだ。

坂東市のすし割烹(かっぽう)「田吾作」店主、高橋明治さん(74)は、年末年始を含め、宴会の予約が1年半、全く入っていないという。「今後も同じ状況になったら店はやっていけない。飲食店全体の危機。酒類の製造販売店もダメージは相当大きい」と語った。

水戸市の「レストランマロン」店長、大塚巌さん(48)は「政府は現場の状況が見えていない」と手厳しい。約2カ月間休業し、今月1日から再開した。「売り上げがない状態で税金などを支払ってきた。具体的な政策を考えて」

鉾田市の居酒屋「和の酒場はせがわ」店主、長谷川友樹さん(39)は「今はどう生きていくかしか考えられない。首相が変わったからといって期待はしていない」と冷ややかだ。日立市で仕出し店や飲食店を経営する鈴木信夫さん(69)は、「利益が出ず赤字ばかりだ」と窮状を訴える。多額の借り入れをせざるを得ないといい、新型コロナ関連融資について「3年の返済猶予があるが、返済を始めるときにどうなるか。その辺りを考えてほしい」と求めた。

大洗町の民宿業、小野瀬和助さん(58)は、昨年の観光施策「Go To トラベル」に関し「割引額が大きい高級ホテルなどから予約が埋まる傾向。民宿はその後に埋まり出す」と指摘。「恩恵の偏りがないよう、実情に合った政策を」と注文を付けた。

茨城新聞社

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