公的医療制度対象外の費用に備える
入院の際に公的医療制度では賄われず、全額自己負担となる費用があります。
①先進医療費
先進医療に係る費用は、全額自己負担となり、また保険適用外のため、非常に高額になるケースがあります。
②差額ベッド代
4人部屋で1日約2,500円、2~3人部屋で1日約3,000円、1人部屋で1日約7,000円、病院によっては1日10,000円以上かかる場合もあります。
より快適な入院生活を望んで差額ベッド室にて入院する場合は、重い負担になります。
厚生労働省の「主な選定療養に係る報告状況」によると
平成27年4月時点での入院時の差額ベッド代の平均額は、
1人室 7,828円
2人室 3,108円
3人室 2,863円
4人室 2,414円
となっており、入院日数に応じた金額が全額自己負担となります。
③食費、交通費、消耗品など
入院中の食事は、1食あたり260円ほどかかり3食×260=780円の自己負担が発生します。
また、交通費等は医療費控除の対象になりますが、入院給付金としてカバーしたほうが金額としては大きくなります。
長期入院により就労できない場合の収入の減少に備える
入院が長期に及んだとしても、会社員や公務員は、傷病手当金によって一定期間ある程度の収入を得ることができますが、給料の3分の2程は不足することも考えられます。自営業の方は、就労できない期間は収入が途絶えてしまいます。
医療保険では、万が一、入院が長期にわたる病気にかかったり、ケガをしたりしたときに収入が減るリスクにも備えることができます。特に自営業の方は、医療保険に収入保障の役割を期待することができます。
上記のように入院日数は減少傾向にあるとはいえ、病院での入院日数は平均が31.9日(患者調査2014年)となっており、その間の収入が確保できるようにも医療保険でカバーすることが有効であると考えられます。